ユーロ2024で躍進するスペイン代表。今回は彼らの戦術と注目選手について詳しく解説します。
スペイン代表はユーロ2024で新たな無敵艦隊として名を馳せています。彼らのフォーメーションは基本的に4−3-3で、ポゼッションスタイルを基盤にしながらも、縦に速い攻撃を取り入れている点が特徴です。
基本戦術
スペイン代表の基本戦術は、ボールを保持して相手の守備を崩すポゼッションスタイルにあります。しかし、従来のスペインのティキタカスタイルとは異なり、縦に速い攻撃を多用する点が新たな特徴です。
スペインはボールを保持しつつ、パスを繋いで相手の守備を崩します。DFライン、特にセンターバックとロドリやファビアン・ルイスが中心となり、ビルドアップを行います。ポゼッションだけでなく、ロングボールや縦パスを用いて一気に前進する攻撃も取り入れており、これにより相手の守備が整う前に攻撃を仕掛けることが可能です。
サイド攻撃も多く、サイドバックとの連携でクロスを入れる攻撃が多いです。特にヤマルのドリブル突破やカルバハルのオーバーラップが効果的です。
ビルドアップ
ビルドアップの際、スペイン代表は以下の戦術を用いています
- DFラインと中盤の連携:DFライン(特にCB)とロドリ、ファビアン・ルイスがボールを回しながら前進します。相手が前からプレスをかけてきた場合、ペドリが一列下がってサポートに入ります。
- ロングボールの活用:相手のプレスが強い場合、モラタへのロングボールや縦パスを用いて一気に前進します。モラタがポストプレーでボールを収め、中盤の選手がセカンドボールを回収して攻撃を展開します。
- サイドへの展開:ボールをサイドに展開し、ヤマルやニコに預けてドリブルで運び、相手を押し込む形を作ります。これにより、攻撃の幅を広げ、相手の守備を分断します。
プレス
スペイン代表のプレス戦術は次のように構成されています
- 同サイド圧縮:相手のボール保持者に対して、同サイドに圧縮しながらプレスをかけます。サイドバックやサイドハーフを囲み込み、ボールを奪取します。これにより、相手の攻撃の展開を阻止します。
- プレスバック:ボールを失った後、ペドリや中盤の選手がすぐにプレスバックを行い、相手にプレッシャーをかけてボールを奪い返すシーンが多く見られます。特にペドリは素早いプレスバックでボールを奪い、攻撃に転じる役割を果たします。
ブロック
守備時には4−4−2の形をとり、相手サイドバックにボールが出た際にはウィングがしっかりとプレスをかけます。この形により、相手のサイド攻撃を封じることができます。場合によっては、ほぼ4−2−4の形に移行し、前線でのプレッシャーを強めることもあります。これにより、相手のビルドアップを早い段階で阻止し、カウンターを狙います。
攻撃パターン
スペインの攻撃は多彩で、以下のようなパターンがあります
- サイド攻撃:両サイドにボールを預け、質的優位を生かして攻撃を展開します。ヤマルやニコがドリブルで相手を崩し、クロスやフィニッシュに繋げます。
- 中央突破:中央でボールを繋ぎ、相手を引き寄せた後にサイドに展開します。一発で展開するのではなく、短いパスを繋ぎながら相手をずらし、最適なタイミングでサイドに展開します。
- ロングボール:前からのプレスをかけてくる相手には、ロングボールを使用し、モラタのポストプレーで局面を打開します。モラタがボールを収め、中盤の選手がサポートし、攻撃を展開します。
個人的に良いなと思ったポイント
- 両サイドWGの積極的な仕掛け:両サイドのウィングが積極的に仕掛け、一対一の状況を作り出し、相手を押し込むシーンが多く見られます。
- ロドリのセカンドボール対応:ロドリはセカンドボールの回収が非常に上手く、攻守の切り替えが速いです。
- ファビアン・ルイスのプレー:ファビアン・ルイスはボール保持力とパスの精度が高く、攻撃の起点となっています。
- ペドリのプレスの掛け方:ペドリは相手のボール保持者に対して効果的なプレスをかけ、ボールを奪い取るシーンが多く見られます。
現地の反応と評価
スペイン代表のパフォーマンスについて、現地のファンやメディアからは高い評価が寄せられています。『マルカ』や『エル・ムンド・デポルティーボ』は、特に若手選手の躍動を称賛し、将来のスペインサッカーへの期待感を高めています。また、『スカイスポーツ』や『ESPN』もスペインの戦術的な柔軟性と選手の個々の技術を高く評価しています。
結論
スペイン代表の戦術は、ポゼッションスタイルを基盤にしつつ、縦に速い攻撃やサイド攻撃を効果的に織り交ぜることで、相手の守備を崩しています。ビルドアップ、プレス、ブロックの各フェーズでの戦術的な柔軟性と、若手選手の積極的なプレーがチームの躍進を支えています。
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