マンチェスター・シティは、ペップ・グアルディオラ監督との契約を2027年6月まで延長したことを発表した。当初2025年6月までだった契約を2年延長することで合意に至り、さらなる長期政権の継続が決定した。
「今は辞められない」契約延長の真意
契約延長に際してグアルディオラ監督は、「なぜ残留するのか? まあ、今は辞められないと思った。それだけだ。理由は聞かないでくれ」と意味深な発言を残した。さらに「4度の敗北が、私が去れないと感じた理由かもしれません…」とも語った。
この発言の背景には、クラブが直面している115件の財務規定違反疑惑も関係している可能性がある。手腕と経験豊富なグアルディオラ監督が、この困難な状況での勝機を見出したとの見方もできる。彼の残留決断は、単なるトロフィーへの執着だけでなく、より複雑な状況判断に基づいているかもしれない。
クラブへの深い愛着と今後の展望
「私はマンチェスター・シティに本当に特別な思い入れがある。だからあと2シーズン残れることをとても嬉しく思っている」とグアルディオラ監督。「私を信頼し、サポートし続けてくれた皆様に感謝します」と、クラブとファンへの感謝の意を表明した。
また「これまで獲得したトロフィーにさらにトロフィーを追加できればと思います」と、さらなる成功への意欲も示している。その意欲は早くも冬の移籍市場での補強計画に表れており、ニューカッスルのブルーノ・ギマランイスの獲得を検討しているとされる。ただし、アーセナルも同選手の獲得を狙っており、獲得競争は激化する可能性がある。
賛否両論のファンの反応
この契約延長発表に対し、シティファンからは「史上最高の監督」「シティの監督はペップしかいない」など、歓喜の声が上がっている。
一方で、ライバルチームのサポーターからは「今シーズンまでの辛抱だと思っていたのに」という落胆の声や、クラブの財務規定違反疑惑に言及し「115件の不正疑惑があることから4部に2年間行ってらっしゃい」といった皮肉な声も上がっており、グアルディオラ監督の影響力の大きさを示している。
輝かしい実績とクラブとの特別な絆
2016年の就任以来、グアルディオラ監督はマンチェスター・シティを英国サッカー界の頂点へと導いてきた。特に2022-23シーズンには、プレミアリーグ、FAカップ、UEFAチャンピオンズリーグの3冠(トレブル)達成という歴史的快挙を成し遂げ、クラブ史上最も成功した監督としての地位を確立している。
今回の契約延長により、グアルディオラ監督の在任期間は11年に及ぶことになる。これは彼のこれまでのバルセロナ(4年)やバイエルン・ミュンヘン(3年)での在任期間を大きく上回り、マンチェスター・シティとの特別な絆を示すものとなっている。
*注:契約の詳細な条件や年俸などは明らかにされていない。